優れた性能とコストパフォーマンスを実現制振・耐震補強性を
備えた
オクトブレース

(一財)日本建築総合試験所の建築技術性能
証明を取得:GBRC性能証明 第16-34号

高層から低層建物でも
活用できる座屈拘束ブレース誕生

ブレース材として働く鋼製の芯材をアルミニウム製の閉鎖型断面で拘束し、引張時、圧縮時とも安定した履歴特性を有し、圧縮軸力下でも座屈しないブレース(BAランク部材)として取り扱うことができます。床面積が大きい物流倉庫や中低層建物をはじめ、高層ビル等に有効的に活用できると考えており、同施設への建設投資の低減に貢献できるよう低コスト化にも尽力しています。

導入するメリット

  • 座屈拘束(制振)ブレースとして建築技術性能証明を取得

    座屈拘束(制振)ブレースとして建築技術性能証明を取得

    オクトブレースは、一般財団法人日本建築総合研究所の建築技術性能証明を取得。(GBRC性能証明第16-34号)
    広く一般に構造部材として使用できる座屈拘束(制振)ブレースとしてその性能が証明されています。

  • 低コストを実現

    低コストを実現

    比較的高価な材料を使用していますが部材構成がシンプルで溶接が少ないため加工費も安く、かつ自社工場で生産しているため、低コストで提供できます。

  • メンテナンスフリー

    メンテナンスフリー

    オクトブレースの拘束管はアルミニウム製なので、塗装が不要です。

  • 抜群の施工性

    抜群の施工性

    2枚の芯材の隙間でガセットプレートを挟み、ボルトで固定するだけのシンプルな設置手順! 軽量な上にボルト本数が少ないため、高い施工性を現場で発揮します。

  • 高い汎用性

    高い汎用性

    床面積が大きい物流倉庫や中低層建物をはじめ高層ビル等にも有効に活用でき、新築建物だけではなく既存の建物にも耐震補強用として使用することができます。

製品情報

無駄を排除した、シンプルなオクトブレース

一般財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得。
ブレース材として働く鋼製の芯材をアルミニウム製の閉鎖型断面で拘束し、圧縮軸力下でも座屈しないブレース(BAランク部材)として取り扱うことが出来ます。床面積が大きい物流倉庫や中低層建物をはじめ、高層ビル等に有効的に活用でき、耐震補強用としても使用可能です。
優れた性能とコストパフォーマンスを実現します。

製品の比較
美観 施工性 コスト 納期 総合評価
タカミヤ
オクトブレース
他社ブレース

オクトブレースの特長

  • シンプルな納まりとし、優れたコストパフォーマンスのブレースを実現。
  • 拘束管をアルミニウム製押出成形材とし、グラウト材を入れる範囲を限定しているので軽く、さらに、ボルト本数が少ないため施工性に優れています。
  • 拘束管はアルミニウム製なので、塗装が不要(メンテナンスフリー)。
  • 芯材の絞り部(塑性化部)が降伏後も接合部は弾性範囲内(下図参照)。

復元力特性の設定方法と疲労特性についてはこちら

図-1. オクトブレース
図-1. オクトブレース
図-2. 引張ブレース
図-2. 引張ブレース
  • 動画で見るオクトブレース

  • 座屈拘束ブレースとしての特長

    • 圧縮軸力下で引張軸力時と同等の降伏軸力を有します。
    • 圧縮軸力下で座屈しない筋交い材(BA材)として取扱が可能です。
  • 制振ブレースとしての特長

    • 十分な繰返し塑性変形能力を有します。制振部材として用いることが可能です。
  • オクトブレースの効果

    • 柱・大梁の鉄骨量を削減できます。
    • 製作が単純なので、コストが安価で短納期。

    図-3は、鉄骨造5階建の建物を純ラーメン構造とブレース付ラーメン構造とした場合ですが、オクトブレース付ラーメン構造とすることで鉄骨量を床面積当り20kg / m(2 ▲14%)削減できています。

  • 図-3. 純ラーメン構造とブレース付ラーメン構造
    図-3. 純ラーメン構造とブレース付ラーメン構造

製品仕様図

製品仕様図

ラインナップ

高軸力タイプ
芯材の材質 芯材(mm) 芯材降伏軸力(kN) 限界製品長さ(mm) 高力ボルト(SHTB) ガセットプレート
(SN490,SM490)
重量(L=6,000)
(kN)
SN490B 28×160~317 3,200 7,088 18-M24 G.PL-28 13.8
25×160~317 2,860 7,477 18-M24 G.PL-25 13.2
22×160~317 2,515 7,943 18-M24 G.PL-22 12.7
SN400B 28×160~317 2,315 7,728 18-M22 G.PL-28 13.8
25×160~317 2,065 8,155 18-M22 G.PL-25 13.2
22×160~317 1,820 8,667 18-M20 G.PL-22 12.7
低軸力タイプ
芯材の材質 芯材(mm) 芯材降伏軸力(kN) 限界製品長さ(mm) 高力ボルト(SHTB) ガセットプレート
(SN490,SM490)
重量(L=6,000)
(kN)
SN490B 16×95~195 1085 6375 10-M20 G.PL-16 6
14×95~195 950 6793 10-M20 G.PL-16 5.8
12×95~195 815 7311 10-M20 G.PL-16 5.6
SN400B 16×95~195 785 6955 10-M20 G.PL-16 6
14×95~195 685 7414 10-M20 G.PL-16 5.8
12×95~195 585 7982 10-M16 G.PL-16 5.6
〈 共通事項 〉
  1. 芯材降伏軸力は【芯材の基準強度】×【芯材塑性化部の断面積】× 1.1 とします。
  2. 限界製品長さの値はブレースの撓み1 / 500を考慮した場合を示します。
  3. サイドフチナPL とウェブスチフナPL の厚さと材質は個別の検討を行わない場合にはガセットプレートと同じとします。
  • SHTBは新日鐵金㈱の登録商標です。日鉄住金ボルテン㈱が製造・販売しています。
  • SHTBは直接風雨に曝されない環境でご使用ください。また、屋内であっても温泉施設、温水プール等の腐食環境下では使用しないでください。(遅れ破壊防止のため)

製品情報

各種試験を繰り返して安定した品質を実現しました。

  • 要素試験

    要素試験

    最適な部材の選定

    オクトブレースを構成する最適な部材を選定するために何度も実験を繰り返しました。また、接合部を面外に曲げてもきれいな履歴特性が取られることを証明しました。

  • 充填試験

    充填試験

    充填条件の確立

    座屈拘束ブレースには必要不可欠である高流動モルタルの圧入工法を確立しました。こちらは「オクトグラウト」として製品化しております。

  • 性能確認試験

    性能確認試験

    オクトブレースの性能把握

    基本性能把握と繰返し載荷時の疲労特性を把握でき、十分な繰返し塑性変形能力を有することが証明できたため制振部材として用いることもできます。

  • 取付試験

    取付試験

    施工性の確認

    ガセットプレートに2枚の芯材がスムーズに取り付くことを確認しました。

  • モックアップ

    モックアップ

    施工前の入念な確認

    実際の建物に取り付ける前に細かい部分を関係者の方々と確認しました。

  • 吊上げ状況

    吊上げ状況

    オクトブレース用専用金物を開発

    専用の取付金物を用いて確実にセットできることを確認しました。

性能確認実験の結果

要素実験
(面外斜め方向加力時)

接合部を曲げた状態でも安定した性能を証明

この実験では接合部を面外に曲げて加力しても安定的な履歴特性となることが証明されました。

図-4. 要素実験結果(面外斜め方向加力時)
図-4. 要素実験結果(面外斜め方向加力時)
図-5. 要素試験体
図-5. 要素試験体

1/2縮小試験体による性能確認試験

引張時、圧縮時とも安定した履歴特性を有することを証明

オクトブレースと同じ部材で構成された1/2スケールの実験体を使用して性能確認試験を実施し、安定した履歴特性を証明しました。
引張時、圧縮時とも安定した履歴特性を有するため、圧縮時の特性は剛性・耐力とも引張時と同等であるといえます。

図-6. 1/2縮小試験体による性能確認試験結果
図-6. 1/2縮小試験体による性能確認試験結果
図-7. 性能確認試験装置
図-7. 性能確認試験装置

オプション

拘束管の塗装

拘束管の塗装

お客様のご要望に合わせて表面処理方法をご提案させていただきます。こちらを利用していただくことでより外観の美しいブレースに仕上げることが可能です。

  • アルマイト加工 ≦5.0m
  • 六価クロム下地処理後粉体塗装 ≦5.0m
  • アルマイト下地処理後粉体塗装 ≦3.0m
  • ショットブラスト
けがき式変位計

けがき式変位計

地震時の揺れの大きさを記録でき、更に巨大地震後、芯材が破断しているか推測することができます。

接合部カバー

接合部カバー

オクトブレース取り付け後に、請負会社が現場で接合部カバーを取付けます。人の目に見える場所に設置する際、オクトブレースをより綺麗に見せることが可能です。

施工実積

お客様のご希望に合わせて図面を設計。
様々な施工条件で実施工を行っています。

施工方法(案)についてはこちら

オクトブレースの施工事例1
オクトブレースの施工事例2
オクトブレースの施工事例3
オクトブレースの施工事例4
オクトブレースの施工事例5
オクトブレースの施工事例6

よくある質問

ブレースの断面形状や接合部は自由に設計できるか?
断面形状や接合部の高力ボルトとガセットプレートは変更できません。
オクトブレース断面表、設計・製作・施工マニュアルをご参照ください。
オクトブレースの接合部における与条件はあるのか?

接合部端部を大梁・柱・スラブに近づけることと、右図のようにサイドスチフナを設けて下さい。

サイドスチフナについて
制振ブレースとして使用する場合の設計ルートは?
付加制振
制振ブレースがない状態で一次設計、二次設計とも建築基準法のすべての規定を満足させ、建築物の耐震性能を建築基準法に定められた規定以上に割り増すために制振ブレースを使用します。制振ブレースの効果は制振ブレースの履歴特性を設定して解析を行うことで求めることが出来ます。
時刻歴応答解析による設計
時刻歴応答解析により制振ブレースを設置した状態で設計することができます。
オクトブレースの拘束管はなぜ八角形?

円形と比較して断面二次モーメントが大きく、仮置き時に転がらないからです。

オクトブレースの拘束管
  • 八角形の断面性能

    断面二次モーメント
    I1=2.31×108mm4

    八角形の断面性能
  • 円形の断面性能

    断面二次モーメント
    I2=2.17×108mm4 =0.939I1

    円形の断面性能
大地震後に接合部が曲がった事例があると聞いているがオクトブレースは心配ないのか?

オクトブレースはボルト本数が少なく、接合部長さを短くして接合部に生じる二次応力を小さくできる座屈拘束ブレースとして開発されたものです。接合部の首折れ現象を考慮した実験でも軸歪3.0%以上の塑性変形能力を有していることを確認しています。

オクトブレースの構成
鉄骨建方時に本締めを行って軸力が入っても支障はないか?

施工時の柱の軸変形はブレースの変形能力に比べて十分小さいので、ブレース接合部の本締めを大梁接合部と同時に行うことを可としています。(建築技術性能証明報告書Ⅱ-3-12)
施工時の軸力がブレースに入ることを嫌った設計を行った場合は3本の本設ボルトを下図の箇所で仮組時から使用して下さい。

本設ボルトを仮組時から設けることが出来る箇所

芯材2PLs-28×160~317(SN490B)、18-M24(SHTB)
接合部設計用軸力jNmax=2枚×28mm×160mm×325N/mm2×1.50倍=4,368kN
ボルトの短期許容せん断力sQa=28(18本-3本)×310kN/本=4,650kN≧jNmax=4,368kN

オクトブレースを屋外で使用する場合は具体的にどのような対応が必要か?
アルミニウム製の拘束管は鉄のように全面腐食はしませんが、環境によっては一点が局部的に腐食する孔食がありますのでアルマイト加工や粉体塗装などを行い、接合部は屋外用の錆止め塗装を行った上で下図のようにカバー(仕上材)を設けることが必要です。
なお、アルマイト加工や粉体塗装ができる長さの限界があります。詳細は担当までお問い合わせください。
オクトブレースの屋外加工:仕上材
オクトブレースの屋外加工:下地処理後灰色の粉体塗装とアルマイト加工

新築に、耐震補強に、床面積の大きな中低層建物や高層ビルに幅広く活用し、
制振・座屈拘束ブレース2つの特長を合わせ持つオクトブレース

無駄を排除し優れた性能と
コストパフォーマンスを実現します!

お問い合わせ

株式会社タカミヤ
事業開発部 基盤構造事業課
03-3276-3903